ビデオデッキ SONY SL-F105 (内部の紹介とメンテ)
これが今話題の高画質ハイバンドビデオです。
86年に発売されたハイバンドベータマックスデッキの入門機。でも当時は10万円ぐらいしたらしいです。
主な装備:高画質5.6メガ ハイバンド。クリーンスチル、スロー、コマ送り。高精度リニアタイムカウンター。
ここでは簡単に内部を見てみます。
・ 上面から
上から見ると現在の軽いビデオデッキとは違い、大き目のトランスを使った電源部、頑強なダイキャスト製アッパードラム等結構物量が投入されているようにおもわれます。電子技術の発展した現在では意味がないといえばそれまでですが。カセコンに動力を伝達するために、経年変化でだめになることが多いゴムベルト+プーリーではなく、コックドベルト+ギアが使われていて、今でもすべりがないのは美点だと思います。
・底面から
これはリールドライブメカを外したところです。わかる人には一目でわかると思いますが、このデッキはリール、ドラム、キャプスタン用にそれぞれ独立したブラシレスモーターを配しています。リールはDDではありませんがアイドラを使わずギアで駆動しているので、前出のゴムの弱点がなく、長寿命を実現しています。以前私のデッキがスローやピクチャーサーチをすると、エマージェンシーモードになって止まってしまうことがありました。そこでリール駆動部のギア軸受けに注油、リールが刺さっているシャフトにグリスを塗ったところ直りました。ちょっと話がそれますが、このデッキの底板は中央の一本のビスを外すと、後のビスは緩めるだけで外せるのでメンテナンス性はいいと思います。(筐体の剛性などには悪影響かもしれませんが。)
事故対策
たまに電源部のコンデンサーが液漏れして、電源部ごと壊れるということがあるそうですが、このデッキもなりかけていましたので、事前に対策しておくことにしました。
左が以前のもので右が新品(¥1000するとは思わなかった)。以前の物は頭部が膨らんでいて危険な感じがします。
取り付け完了です。ちゃんと動作しました。(良かった〜)